国語に悩める皆さん、こんにちは。
日本国語力育成会のタゾエです。
うちは完全マンツーマンなので定員は10人。
今年の受験生は3人でした。
結果から言うと、最高、最善の結果になりました。
今日は受験生のうちの一人、Aちゃんのお話をします。
第一志望に全く手が届かない!
Aちゃんは2019年9月末に駆け込むように入会しました。
「この学校に絶対に行きたい!だけど今の力では全く手が届かないんです…」
とお母さんと一緒に切羽詰まった様子でやってきました。
「どうしても行きたい!」という熱意と同じくらいの焦りが伝わってきました。
100字の記述問題が出る高校
Aちゃんが目指していたのは最近人気急上昇で倍率も上がっている大学附属高校。
後で調べてみたら、学校内で最難関のコースの倍率は30倍・・・
は!?宝塚音楽学校ですか???と心の中でツッコミを入れました。
私の記憶が確かならば…
以前はそれほど難関でもなく、人気もなかったはず。
いろいろ改革をし、人気校に台頭してきたようです。
私立は大変ですからね・・・
入試問題を見てみるとそのあたりの現場の混乱ぶりが垣間見えました。
上層部は「偏差値上げろー、成績のイイ子を取れー」と言うものの、
現場はまだ実力がそれほどないから、必死で追いつこうとしている感じ…
どこかでもこういう学校見たな―???
入試問題を解くと、その学校の実情が手に取るように分かります。
「どうやって難しい問題を作ったらいいんだろう?」
「100点取らせないために、えーい、この問題入れとこ!」
「採点に時間がかからないようにしたいなあ・・・」
などなど、作成者の声がジャンジャン聞こえてきます。
とっても忙しそうな現場なのですが、
この学校は100字前後の記述問題を出題します。
私の良い学校の基準の一つは、入試問題に記述があるか否か。
なぜなら記述問題の採点はとっても手間と時間がかかるからです。
しかも100字となれば、採点者にも混乱が発生し、時間がかかる可能性が高くなります。
採点、合格発表の準備は過酷な時間勝負なので
受験期は22時過ぎまで仕事をしている学校もあるほどなのです。
センター試験でも記述問題が消えてしまいましたが、無理もないことなのですね。
だからか、この学校は記述問題の採点に注力するために
記述問題以外はそれほどでもない難度でした。
そんな手間暇のかかる記述問題ですが、
今の子にとって
記述問題は難しいと思わせるのにうってつけ!
「100字の記述問題がある」と聞いただけで
「無理!」「出来ない!」と一瞬で決めつける子が多いのです。
Aちゃんも今時の多くの子と同じように記述問題が苦手で
「どうやって書いたらいいのか分からない!」と苦しんでいました。
ひたすら‟正しい練習”を重ねた4カ月
とても焦っていたので、
心を整えるコーチングから始めました。
一週間の振り返りを通して心の棚卸をし、
今自分が取り組むべきことを明らかにすることで落ち着かせました。
Aちゃんはだんだん表情が落ち着いてきて、
SNSを削除したり、大量の買い物を辞めたり、断捨離をし始めたのです。
心の状態は如実に現実に反映されるのですね。
心を整えて、
読解の基礎を叩きこみ、
文章の読み方、
記述問題の作成の仕方を
ひたすら繰り返しました。
正しいやり方を丁寧に重ね続けたのです。
国語の基礎段階の養成は
子犬のトイレトレーニングと似ています。
「ここよ」と教えても違うところでやろうとして
「違うよ、ここよ!」と何度もトイレに連れて行く、あの感じ。
定着するまでは何度も繰り返さないといけません。
しかし4カ月しかないのでハイスピードでした。
基礎の定着をしつつ、Aちゃんに合った時間配分のトレーニングをして
時間内に記述問題も含めて、過去問を仕上げられるようになりました。
入試直前の模試結果は良くても悪くても要注意
入会当初は模試ではずっとD判定だったと聞きます。
入会して2か月でAになったのですが、
「ヨカッタネー・・・」と言いつつ、
「模試はあくまで模試、合格の保証にならないよ😤」
と釘を刺し、気を引き締めて、ひたすらやるべきことを淡々とやっていきました。
最後の授業を終えてからも
メールで記述問題の解説をし、再提出して最後まで頑張りました。
D判定からの逆転
先日、そんなAちゃんから知らせが届きました。
Aちゃんは、ついに行きたくて行きたくてたまらなかった憧れの高校に合格したのです!🎉🎊
最後の最後までやり抜く。
入試が始まる直前までやる。
これは私自身が受験生の時に得た教訓でした。
それをAちゃんにも実行してもらいました。
何よりも最後までやり抜いたAちゃん、あなたが素晴らしい。
全力で駆け抜けた4カ月が最高の結末を迎えました。
感無量です😂😂😂。
でも振り返ってみれば4か月ってやっぱり大変・・・
もっとじっくりと読解の楽しさとか、奥深さを伝えたかったな・・・と
いろいろ反省は尽きません。
でも、
「高校に行っても部活も国語も頑張ります!」と言っていたので、まあいっか。
4カ月で仕上げるというのはなかなか難しいことです。
Aちゃんには、お母さんが小さい頃から施した‟国語の英才教育”のお陰で
国語力の土台があったため4カ月で仕上げられたのだと思います。
受験シーズンが終わるとホッとしますが、
対面授業や天声人語の要約に勤しむ日々です。